短いのをひとつ。

前作の続きとなる長編を書いてる途中ですが
お風呂で神降臨!
もう、書きたくて書きたくて・・・
真面目な話書いてると、無性に馬鹿っ話が書きたくなるんです(笑)

ってことで、自分の誕生日記念SSが、コレ?みたいなww






タスクより愛をこめて

 

 

 

ジェネレーションギャップ

 

 

 

 

 

特殊部隊の扉が乱暴に開け放たれ、中に居た隊員たちが一斉に振り返った。瞬間、何故か「失敗した」という表情になるタスクメンバー。それもそのはずドアを開けたのは柴崎で、彼女は憤怒の表情で仁王立ちだったのである。

「ほっんとにもう!今の若いヤツは・・・馬鹿ばっかり!!」

相当なお怒りモードに、誰も何も言えず。郁でさえも気配を消して、給湯室に逃げ込もうとして・・・見つかった。

「笠原?どこ行くの」

「えっ!あ・・・えっと・・・コーヒーでも淹れようかな?ってぇ・・」

「そんなのはいいから、聞いてよ!!」

「あ、はい・・」

郁が着席したのを合図に、柴崎の愚痴がダダ漏れた。

 

「うちの書類を若い子に任せたの。で、チェックお願いしますって言うから確認したらさ、あなた何処の大学出たの?!って聞き返したくなるような間違いがあって」

「・・・どんな?」

「文章の中に『間ちがい』って打つべき所、『間つがい』って打ってあったのよ!これは単純な打ち間違いだと思って、間違ってるから直してねって言ったの。そしたらさ、ビックリよ。『ええ?間つがいであってますよねぇ?』ですって!」

郁はキョトンとしたまま、ゆっくり頭が傾いでいった。辺りからは失笑。何とも微妙な間違いである。

「ほんっと、どんな教育受けて来たんだか。そんなんでよく大学受かったわねって言ってやったわよ!」

「それは愚痴も言いたくなるねぇ」

小牧は呆れモードだ。

「多分ネットで見たとかで、混乱しちゃった結果なんだろうけどさ。ちょっと恥ずかしいよねぇ。言い間違いもよくあるよね。ことわざとか、ちょっと“てにをは”がおかしくなってる人、いるもんね」

「あー・・・あたしも人のこと言えないかも。気をつけなくちゃ」

「あら。笠原は大丈夫よ。前から思ってたわ。綺麗な日本語使うよなぁって。それに、入隊当初から側に居るのが堂上教官でしょう?日本語の間違った使い方なんて、する要素が無いわ」

確かに、フランクな会話など程遠かったし、結婚してからも職場では敬語が常だ。

「あ、でもこれだけは気を付けて」

「ん?」

 

「堂上教官の口調に感化されると、ちょっとオジサンっぽくなっちゃうわよ」

 

事務室内が静まり返った。ある一角の温度がジワジワと上昇している気がするが、みな知らん顔で動きを止める。

「・・・はっ! 柴崎!教官に失礼でしょ!!」

「あぁん?ああ、ごめんなさい。怒りのあまり、つい正直になってしまって」

「ちょ、ちょっと―――――

「あー、スッキリ♪聞いてもらってよかったわ。では皆様、失礼いたします」

丁寧なお辞儀をして柴崎は退室した。残された郁は身も蓋もない。

「あの、教官。気にしないでくださいね。あたしはそんなこと思ってませんから!」

郁のフォローのお陰か、堂上の堪忍袋の忍耐力か。とりあえずこれ以上は拗れないで済みそうな空気だ。

 

 

「そう言えば、俺も言い間違いとかで娘によく怒られるんだよなぁ」

「え、進藤三監が?」

「ああ。ま、俺の場合、娘の好きな歌手とかの名前を間違えたりって話だけどな」

「あははは。それは確かに、いい大人には難しいかもしれませんねぇ」

進藤のお陰で場が和んできた。

「ちなみに、どんな間違いをしたんですかぁ?」

「んとな。間違いって言うか、覚えられなくてな。えーっと・・・確か、バットスイングみたいな名前のとか」

「「「 はあ?! 」」」

全員が全力で聞き返した。それはもはや、言い間違いのレベルではない。

 

「・・・もしかして。RADWIMPSですかぁ?」

郁が遠慮気味に聞いてみると、進藤からは「そうだ!それそれ!!」と嬉しそうな返事が返ってきた。

「ぐはっ!!どんな覚えかたですかっ!」

「全然違う・・・違い過ぎる・・・」

あちらこちらで悶絶。笑いを堪えるのに必死だ。

「ぐふふふ・・・ほ、他にもありそう、ですね・・」

「んあ?まあ、あると言えばあるが」

皆の期待の目が光った。

「えー、あれは確か、魚屋の兄弟が韓国行くみたいな」

「・・・ぜんっぜんわかんねぇ・・」

「なにそれ。そんなアーティスト名とかありましたか?」

笑うよりも悩んでしまった。一体、進藤の頭の中では誰を思い浮かべているのか、非常に興味が湧く。

 

「あのぉ・・・それは、もしかして・・」

「お!また笠原が正解を導き出すのか?!」

「自信無いですけどね。もしかしたら、三代目JSoulBrothersではないですか?」

「おお!そうだ、笠原!よく分かったなぁ」

「え、マジ?」

「なんで、魚屋がどうのってのが、三代目になるんだよ!!」

「えっとぉ、兄弟が韓国って言ったから・・」

「ブラザーが、ソウルに?」

「そそ。でも、魚屋っていうのは分からないです」

正解を言い当てた郁でも理解に苦しんだこの件は、まさかの緒形によって解説される。

 

「それはあれだ。“三代目魚武濱田成夫”から来てるんだろ。要は、三代目繋がりだな」

 

事務室内、若い隊員は一斉に無表情。何のことやら分からない。だが、その微妙な空気がじわりじわりと笑いを連れて来る。一番に床に沈んだのは、予想通りの小牧であった。

「も、だめ・・・腹痛い・・・たす、け、て・・・」

「進藤三監?三代目くらい覚えられるでしょう?魚武なんちゃらさんを覚えていたのなら」

「うん。そこ、日本語だし」

真面目に突っ込むので、小牧は息も絶え絶えになってきた。これはもう、放って置くしかないだろう。

 

「それにしても・・・笠原、よく分かったなぁ」

「あは♡実は、慣れてます」

「「「 ん? 」」」

郁の言葉に、皆の視線は堂上に集中する。ここにいる全員が思ったのだ。堂上も、進藤のようなボケっぷりなのか?と。

「いえいえ。教官は違いますよ?まだ進藤三監の方がマシです」

「「「 ええっ?! 」」」

「教官は時々、“アレ”としか言わないんです。アレだけで答えを考えるの、結構大変なんですけどね。当たった時の爽快感は堪りません!ちょっと病みつきです♪」

郁が嬉しそうに話すものだから、誰も的確なツッコミが出来なかった。

「さてと・・・やっぱりコーヒー淹れて来ますね♪」

足取り軽く給湯室へ向かう郁。その後ろ姿を見送りながら、一斉に溜め息が零れた。

 

「なあ、堂上。“アレ”しか出て来なくなったら歳だぞ」

「うん、かなりキテるよねぇ」

5歳差あってよかったねぇ。笠原さんじゃなくちゃ、会話が成立しないもんね」

小牧の一撃は堂上の心を抉った。反論も出来やしない。

ちょっと落ち込んだ堂上だったが、この後郁によって浮上させられる。改めて、郁だからやっていけるんだと思い知ることになるが―――――

 

 

 

郁が堂上班の分のマグカップをトレイに乗せて給湯室から戻って来た。

それを見た進藤が声をあげる。

「おい、笠原!俺にも・・・アレ、頼む!!」

郁はニッコリと笑って返事する。

 

「アレ?わかりませーん!ご自分でどーぞー!」

 

 

郁の『アレ』認識ソフトは、堂上以外には反応しないということが判明した瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

fin

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風の坂道

僕らの時代

comment iconコメント ( 5 )

( ゚∀゚):∵グハッ!!

ちょ、ちょっ………息、苦、しっ…
堂上さんが
「アレしか出てこなくなったら、歳だ」と言われたちょうどその時!我が家のテレビから、フェイタス岡田がっ!2連発でっ!(笑)
し、湿布!腰痛!?肩こり!?
もう、ベストなタイミングに、腹抱えるよね(笑)

どうか堂上さんが私の義父のように紅白出場歌手全員に「これは、誰だっ!俺は知らん!!」って怒りませんように
私も怪しいです💧48だか、46だか、何坂だか。
ボーカロイド?アルカロイド?なに?なになに?
もう、自分がそっちだと、実感。

今日お誕生日で、一つ大人の階段登った悠さんは、その当たり幅広いの?(笑)

堂上さん、確実にそこにいるのに、一言も話さないの、斬新!!なのに、耳を赤くしてるの見える!困って眉間にシワ寄せてるの見えるよ!!

すごーい!悠さん、天才!!

名前: aya@屋根裏部屋 [Edit] 2017-11-24 19:17

( ,,>з<)ブッ`;:゙;`;:、

柴崎の怒りから、どんなトラブルに巻き込まれるんだ?と
読み進めて行ったら…∵︎ゞ(≧︎ε≦︎●︎ )プッ
しかも笑いの中にもちゃーんと糖害が♡
郁ちゃんサラッと惚気てるし、堂上さんも浮上できたし!
良かった!良かった!

進藤さんに笑いつつ、私も覚えが悪くなってきて…( ̄▽︎ ̄;)
難しい名前も増えたけど、若い子の顔が
みんな同じに見える時がありますよ…ww
やばーい(´-ω-`)

名前: yuca [Edit] 2017-11-24 23:24

わかる!

うちの旦那さんも人の名前とか全然出てこなくて『あのー!あの人!誰だっけ?』てことよくあるんです(笑)
当てたときの爽快感半端ないですよね✨
確かに進藤さんみたいに間違えててもヒントがあるだけマシかも(^w^)
教官、その辺りはガックリしたかもしれないけど、さらに郁ちゃんとの愛称のよさ確認しちゃってニヤニヤですよね♡♡

コマッキーが生きててくれてよかったww

名前: ssssfamily [Edit] 2017-11-25 08:06

大変!!

悠さんお誕生日おめでとうございます♡
図書戦にハマってpixivを見つけて二次の世界を知り、悠さんという素晴らしい書き手さんにたどり着けてよかったです(*^^*)

お忙しいと思いますが、悠さんの今年が笑顔溢れる素敵な一年になりますように♡

素敵な作品、心から楽しみにしてますね‼

名前: ssssfamily [Edit] 2017-11-25 08:10

つい

私も最近のグループ名とか出てこずアレやあの人とかになってます。教官限定のアレ対応ソフト搭載の郁ちゃん流石だわ🍀羨ましいです❤

名前: torotan [Edit] 2017-11-25 12:57

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